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クロアチアの最初の新聞は1771年にザグレブで発行されたラテン語の「Ephemerides Zagrabienses」(意味は「日刊ニュース」)で、クロアチア語のものとしては1806年にザダルで創刊された「Kraljski Dalmatin」(「ロイヤル・ダルマチア人」、同時にイタリア語版も発行)。
1830年以降、新聞の数と読者数は徐々に増加し、主要な新聞は「Danica」(「明けの明星」)、「Narodne novine」(「国民新聞」)と「Obzor」(「地平線」)であった。1920年代から1980年代にかけては、日刊紙の発行部数と影響力が最高に達し、戦間期の主要な新聞は「Novosti」(「新情報」)、「Jutarnji list」(「朝の新聞」)、社会主義の時代には「Vjesnik 」(「メッセンジャー」)、「Večernji list」(「夕方の新聞」)、「Slobodna Dalmacija」(「自由なダルマチア」)、そして1950年以降特によく読まれたのは、専門的でモダンな週刊誌や隔週週刊誌の「Vjesnik u srijedu」(「水曜日のメッセンジャー」)や「Start」(「スタート」)。21世紀初頭から印刷メディア(主要新聞の日刊紙「Jutarnji list」、「Večernji list」と「Slobodna Dalmacija」)は、自社を含むインターネットポータルの利点に有意性を奪われている。



ザグレブでは1924年にザグレブ・ラジオ・クラブが設立され、1926年にそこからザグレブ・ラジオ放送局が始まり(南東ヨーロッパ初のラジオ局)、その跡を継いだのはクロアチア・ラジオ局である。その他にもいくつかの全国ラジオネットワークのプログラムが放送されており(オープン・ラジオ、国民ラジオ、クロアチア・カトリック・ラジオ)、多くの地方・地域のラジオ局もあり、2022年には最初のデジタル・ラジオの事業運営権が付与され、デジタルのDAB+シグナルはほぼ全国をカバーしている。ザグレブ・テレビは1956年に放送を開始し、今日のクロアチア・テレビとなり、4つの全国放送チャンネルを持つ公共テレビである(2010年にはデジタル放送化された)。民間の番組を全国放送している局は他にもRTLとNova TVがある。地方・地域放送には20チャンネルほどあり、衛星放送、ケーブルテレビ・インターネットテレビ等での専門チャンネルも多い。放送メディアとしてのテレビの視聴者数は、1970年代後半から21世紀初頭にかけて頂点に達し、情報の提供に関してはインターネットポータルの増加による競争にさらされた。