市民社会

クロアチアの、これまでの市民社会の組織と発展の多くは、カトリック教会や資産家の慈善活動と関係しており、中世には既に基金や兄弟会の形態も存在していた。そのような活動は社会主義の時代の1945年–1990年の間には存在しなかった。

クロアチアに対する侵略戦争と、それに起因する経済的、政治的、文化的な不利益のため、1990年代の初頭は市民社会の発展がゆっくりとしたものになり、その組織化は遅れ、1997年に基礎となる団体法の制定後、2003年に国立市民社会発展基金が設立されてから実施された。

今日のクロアチアで最も活発な活動を行っている分野の協会数は、スポーツ(約12,500)、文化(8,500以上)、経済(4,000以上)、技術(約1,600)、社会福祉(4,700以上)で、そのほかに健康、人道、環境関連の団体や子供、若年者、家庭支援等に関する団体もある。これらの資金は、国家予算、欧州基金、寄付や会費から賄われている。

著名な協会:

  • カリタスクロアチア、貧困や災難に見舞われた人々を支援するカトリックの人道協会、1934年設立。
  • ゴング、1997年協会設立、市民が政治プロセスに参加するよう働きかけ、選挙を監視し、市民に権利と義務について教育する協会。
  • B.a.B.e.、1994年設立、女性の権利を保護促進し男女平等を促進する協会。
  • 緑化活動、環境保護の市民協会、1990年設立。
  • クロアチアヘルシンキ人権委員会、人権推進に携わった協会で、長い間この分野における主導者。1993年の設立から2003年まで国際ヘルシンキ人権連盟の代表、後に国内の協会となった。
  • トランスペアレンシー・インターナショナル・クロアチア、2000年設立、主に国内と国際的なあらゆる形態の腐敗防止を目的とする。